株式会社 アドバンス経営   コンサルタント、生産性、製造業  
   



  東京事務所
電話  03-3837-7701

  大阪事務所
電話  06-6307-0866


     
 
←前ページ 次ページ→


   成功する企業革新のポイント   「小さな会社だから勝ち残る」より


     第2章 組織力の効果的な高め方

代表取締役社長 中田 耕治

5.環境に適応する組織の「新陳代謝のポイント」 (1)


変化する経営環境に適応するための、新たな考え方や行動力、また、新たな価値観などを、組織内に創造していくために、組織には、「新陳代謝」が必要です。
しかし、この組織の新陳代謝は、人が入れ替わることだけではありません。
組織を構成する、それぞれの社員の考え方や行動が変化すれば、組織は新陳代謝をしたことになります。
ここに、社員教育の大切さがあります。
だから、社員を変化させる教育の場を用意したり、また、その必要性を説いて、自己啓発を行わせることが必要なのです。
そうして、全社員に、それぞれの能力を高めてもらいながら、組織の新陳代謝を図っていくことが理想です。
しかし、次のように、社員が会社を辞めて、結果的に新陳代謝が進む場合があります。
それは、社員が、会社の「変化」についていけなくなったときです。
会社として、社員が変化するさまざまな機会を設けたものの、どうしても変化できなければ、これは、もう辞めていただく以外にありません。
そのままでは、その人にとっても働きがいがなくなりますし、他の社員や会社にとっても迷惑になります。
また、反対に、社員の能力が高まりすぎて、会社がついていけない場合もあります。
社員は、自分の能力が、今の会社で発揮できないと思うと、自分にあった仕事ができて希望の報酬が得られる、新たな会社を探して転職します。
会社にとって、必要な優秀な社員が辞めていく場合で、大きな損失です。

このように、会社の変化と社員の能力の関係で、社員は辞めていきますが、基本的には損な話です。
一生懸命に育てた社員が去っていくわけで、新たな人が入ってきても、しばらくは戦力にはなりにくいし、教育するのに時間と金がかかります。
このようなことがないように、できるだけ優秀な社員に育て、その人たちが定着する仕組みを作る必要があります。

以上は、社員の能力向上から考えた組織の新陳代謝ですが、もうひとつ、昨今流行りの、「リストラ」による新陳代謝があります。
リ・ストラ(リ・ストラクチャリング)とは、本来は、会社の再構築のことで、会社の原点に戻って、必要な製品・組織・人材などを総点検して、これから会社が進む方向にふさわしい内容に組み変えていくことです。
しかし、景気の悪い今は、人員削減の代名詞になります。
リストラは、景気のよい悪いに関係なく、常に取り組んでおくことが必要な課題ですが、景気がよいときには、どうしても目が向きにくいものです。
だから、景気が悪くなってから行われやすいのですが、この時点でのリストラは、膨れ上がった余剰人員の削減がメインの議題になります。
この後ろ向きのリストラは、暗い話になり、会社の士気が落ちます。
それを見ている若い人たちは、いずれ、自分たちの順番がくることを感じ、それに対して防御するようになります。
その防御が、自分の能力を高めて、会社業績を向上させるという方向に向かえばよいのですが、残念ながら、業績がよくてリストラのない会社を探しはじめます。
特に、若くて優秀な社員は、そのような会社に転職できる可能性が大きいので、残るのは、転職する自信のない社員ばかりになります。

    
←前ページ 次ページ→